生まれてきたあなたへ

生まれてきたあなたへ β版

 無職の頃、日課としてほぼ毎日一時間以上の外歩きを繰り返した。 でもどんなに歩いても、今の自分が置かれた境遇に対しての不安や不満の想いを拭い去ることはできなかった。 「何の罰ゲームだよ。 早朝、ただ毎日歩くということを繰り返しているだけ。 すれ違うスーツ姿の男を直視できない...

真相は穴の中

「真相は穴の中」β版(区切り削除なし)

   「なんでもない日、おめでとう」 村長に呼び出され、そう伝えられた。 私は今日、また一つ年を重ねたことになる。 四年前、自分が取り上げた羊から頭数を増やし、そして、その内の一頭を自分の手で捌くことが出来たからだ。 十歳という年齢はまだまだ未熟者なので誇らしげに振る舞うことは...

其処此処

其処此処(下書き)

余白と気配の物語:『其処此処』の冒頭(詩的散文)   其処にいたのか。   此処にいたのか。     風が通りすぎたあと、誰かの声が残っていた。   それは名を持たない、けれど確かに私の中にいた。   ひとつの影が、もうひとつの影を踏んで、   ...

かくれんぼ

歩けども

  https://youtu.be/H_1QXnJw0x0