生まれてきたあなたへ

生まれてきたあなたへ β版

 無職の頃、日課としてほぼ毎日一時間以上の外歩きを繰り返した。 でもどんなに歩いても、今の自分が置かれた境遇に対しての不安や不満の想いを拭い去ることはできなかった。 「何の罰ゲームだよ。 早朝、ただ毎日歩くということを繰り返しているだけ。 すれ違うスーツ姿の男を直視できない...

真相は穴の中

「真相は穴の中」β版(区切り削除なし)

   「なんでもない日、おめでとう」 村長に呼び出され、そう伝えられた。 私は今日、また一つ年を重ねたことになる。 四年前、自分が取り上げた羊から頭数を増やし、そして、その内の一頭を自分の手で捌くことが出来たからだ。 十歳という年齢はまだまだ未熟者なので誇らしげに振る舞うことは...

其処此処

其処此処(下書き)

余白と気配の物語:『其処此処』の冒頭(詩的散文)   其処にいたのか。   此処にいたのか。     風が通りすぎたあと、誰かの声が残っていた。   それは名を持たない、けれど確かに私の中にいた。   ひとつの影が、もうひとつの影を踏んで、   ...

かくれんぼ

歩けども

  https://youtu.be/H_1QXnJw0x0

かくれんぼ

DQ4 屍コレクション

   

培養トレー

問題作モンダイサク(下書き)

世の中には煮ても焼いても食えないヤツがいる そう思っていた頃が私にもありました ……………     舞台は伊座村の旧小学校跡地にできた宿泊施が舞台 ある日招き入れた詩人の青年、トモヤが村に住み着く。 彼が黄色い表示のキャンパス Ai ノートを開くと、た...

培養トレー

あしたからのお知らせ(下書き)

不毛であろうとなかろうと、残す意思があろうとなかろうと、以前の歴史であっても記録が消えた物語があったように、不都合なものは見えなくされていく。 それに比べれば、個人の記録などは自身が形として残せばいいのだから、データを消されることに対して感情を抱くことは仕方ないにしても、そこに対...

培養トレー

砂の味(下書き)

アラーム表示が出ていたので、適当にカートリッジ(液体ソース・粉末ソース)を補充していく。プリンターの画面を覗き込むと、どうやら普通にタンパク質が切れ始めていただけだったようだ。 そこからマニュアルモードで、どこの誰だかわからない人が考えたメニューを漁っていると時間はすぐに経ってし...

人飼いのボブザ

人飼いのボブザ

 ボブザは多趣味だった。 けれど、飽き性でもあった。 毎日顔を合わせているわけではないが、言っていることはコロコロと変わり、姿かたちも太ったり痩せたりとせわしない。 そんな彼が珍しく続けている一つの趣味がある。 「人飼いだ」  ー ー ー ー ー 振り返ってみれば、私が彼の、彼が...

妄想話

月の裏側で

雨上がりの駅のホームで、男が泣いていた。 誰か近しい人が亡くなったのかもしれないし、仕事がうまくいかなかったのかもしれない。 理由はわからない。 ただ、涙の粒がコンクリートに吸い込まれていく様子に見とれていた。 その瞬間、思い浮かんだのだった。 「この場面、もし月が昇っていたら、...