物々交換サイトにみる私のもち物の価値

2015-12-25

妄想話

 最近、ふしぎなサイトをブログの紹介で知った。

年末の大掃除対策につかえるサイトとしてそれは紹介されていた。

「交換 おんざうぇ~部」

という名前のサイトで、これは登録制の物々交換サイトである。

 

・簡単に説明すると出品者は専用コンテナに交換に出したい物(アイテム)を入れて、『(株)そんなものでも誰かは欲しい』の運営サイトに画像をアップして、お互いに交換したい人のマッチングを待つだけ。

・参加するにはまずは身分証明の登録が必要。偽名や偽りの住所は使えない。

 会員にはニックネームを与えられ、交換時にもお互いの住所は知らされず安心。運営側でやり取りはすべて手配されるので簡単。

・出品者は専用コンテナの初回購入費用と月額会員料金の〇×△円を各々の方法で支払いすることが求められる。(専用コンテナは現在一人最大20コまで)

こんなサイトに個人情報を流してしまっていいのだろうかと思うが、サンプルや試供品の申し込みなどに簡単に手を出してしまう癖があるダメ人間な私は「だめだめ、なにかあったらどうするの?」という脳内の警告アナウンスを聴きつつも、次の瞬間には「登録完了いたしました」の文字がモニター画面に表示されている。

この交換サイトの一番難しくも面白いところは、閲覧していたボックスの中に自分の欲しいものが入っていたとしても、そのボックスの出品者の欲しいものがこちらのボックスに入っていなければマッチングは完了せずに交換失敗に終わる。

このサイトは、そういう場合に相手の欲しいモノリストをこちらに提案してきて、それをボックスに加えるというショッピングを押してくる。
恐らく、ネットの閲覧記録等がデータとして保管されており、ユーザーの興味のあるものが記録されているのだと思う。

こちらは本当に要らないモノを出品しているつもりでも、こちらの気を引こうと私の欲しかったモノを相手側が手配してくれることだって、まれだがあるというわけだ。

まぁ、そういう運営側の策略に乗らなくても、自分でボックスの中身を小まめに変えていく工夫は必須だといえる。
物々交換とうたいながらも、お互いにつり合う点を計算しなければ交換はなかなか成立しないのだ。
特に鑑定価値が高いモノになるとハイレベルな攻防がボックスの中で繰り広げられる。
初心者は大人しく、それこそ大掃除がてらに不要なモノを入れて寝て待ってればいいのかもしれない。

 

 ー ー ー ー


大掃除の時期を過ぎ、季節が変わろうとしていた。
私の専用ボックスは、すでにゴミ箱にしか見えなかった。
そんな中での、初めての交換成立は完全なる怠惰と妥協ではじまった。
こちらの出品物は「使わない食器」に「読み終わった雑誌」など。
交換成立したものは「応募者全員、ぜったいにもらえるキャンペーン品」だった。
今になって思うのは、要らないモノで要らないモノを手にしたということ。
まぁ、ありがちな交換例だとは思う。

届いて直ぐに、この粗品を専用ボックスに入れた。
次は少し考えた抱き合わせ商法でいってみようと思いつく。 
ふと何気なく、価値があるのかないのか解らないものをボックスに入れて反応をみてみようと思った。
自分でわからないのなら、他人に決めてもらえばいい。
粗品の抱き合わせとして、高校の卒業アルバムをボックスに入れて画像をアップしてみた。

…仕事から帰宅してチェックすると驚きの結果が待っていた。
いやぁ…異常すぎるくらいに交換希望要請がくるんだが。

「変態どもめ…」 

さて、私の欲しいモノが入っているボックスがないか、この四桁に届こうというの案件からじっくり閲覧してみようではないか。