妄想話

「あの、閻魔さま、」

痛いのは嫌だ。誰かを悲しませたり、困らせたりするのはごめんだ。 そして、誰かを喜ばせるのも…。 でも、なんとなく今、生きているのがつらくて嫌で。 こんなことは考えなければいいのに。何かの拍子で他に意識が行っても、またこの考えの続きに戻ってきてしまう。 そういえば、昔のことを振り返...

妄想話

隠しもの

…どういうことでしょうか、娘がクリーニングに出したのだと。 この数日間、ずっと、そう思っていたのでした。 ぼんくらな私。 こんな語り口調では、何に臨んでも誠意が感じられない、覇気など皆無、アナタは誰かを一瞬たりとも愛したことがないのでしょう、冷たく冷めた人間と同じ漢字を二回繰り返...